您的当前位置:首页正文

第十课 日本的コミュニケーションと人间関系.doc

来源:华佗健康网
第十篇

日本的コミュニケーションと人間関係

読みながら

1.日本的コミュニケーションを文章に則して詳細に読み取りましょう。 2.日本人のコミュニケーションと人間関係の特徴を正確に捉えましょう。

日本人の人間関係で、しばしば指摘されるのは、そのコミュニケーション関係の面が、西洋の場合に比べて、合理性に欠けているという点である。ここにも、風土と歴史の要因がつよくはたらいている。

人と人との出会いで交わされる、あいさつとマナー、あるいは礼儀作法は、西洋人から見て、わずらわしいと思われるほど、複雑である。若い世代では、それがしだいに簡略になってきたが、やはり職場生活では、入社前の学生時代とはまるでちがう、こみいった礼儀作法が要求される。そこでは、事務的な伝達以外に、職場に特有なコミュニケーション関係が、人間関係の全面にわたる配慮がなされる。同様に、身振り・しぐさ・表情で、たとえば、茶席での立ち居ふるまいに見られるように、最も極端なコントロールを要求する主と客の人間関係が、微細なルールにしたがって表現される。

このように、日本人のコミュニケーション関係は、「ホンネ」よりも「タテマエ」のコミュニケーションによって、人間関係を表面的にスムーズなものにすることに努力が集中されている。

そのことは、言語生活で、いっそうはっきりした日本的特徴となってあらわれる。日本人のコミュニケーションに関しては、日本の等質性と孤立隔離性とが、人種、宗教、生活文化、さらに言語の面で指摘されており、そこから、つぎのような特性がみられる。日本人のコミュニケーションは、内輪言語の基本的性格をもつとされるが、それはいうまでもなく、日本人の人間関係の「ウチ」的性格の反映である。そこからまた、話し合いの場での「ハラを割って話せばわかる」といった、「ハーラ」によるコミュニケーシ三ン関係の成立が強調される。ここでは、礼儀作法にみられるタテマエとは反対に、ホンネとホンネのぶつけ合いという側面も出てくる。コミュニケーション関係で、一応タテマエを世間的な人間関係の保持に用いながら、重大な決定にあ

たっては、ことばにあらわさないホンネという誠意を見せあうというのが、日本的人間関係の使いわけのテクニックである。

さらに、日本人のコミュニケーションの特徴は、西洋人の目から見れば、いっそう浮きぼりにされる。あいさつが、エチケットとして、こまかく規定され、また贈りものも、一種のコミュニケーションとして、人間関係を強化するのに大きな役割を演じている。

また、日本にしか見られない、お見合いの場合に、両家のつり合いという、いわばタテマエが重くみられ、それに対しておたがいの愛情は、いわば第二義的であることは、ホンネの軽視である。

同様に、日本では、タテマエとして、ウチとソトは区別されていながら、ホンネの部分では、公私混同が著しい。ここでも、ホンネとタテマエのコミュニケーションの二重性があらわれている。

前記の内輪言語のコミュニケーション関係は、日本の人間関係で、同じ国、同じ地域、同じ集団にいるということだけで、茶の間的人間関係という指摘があてはまるのである。

上記のように、日本的コミュニケーションは、それが、「おたがいに日本人じゃないか」という表現であらわされるように、日本人どうしなら、なんとなくコミュニケーションが通じるという前提に立ち、だからこそ、日本人どうしであるという相互確認を、日々に、こまかな、言語的、非言語的なコミュニケーション関係の枠の中で反復している。そうして、それが、日本人の人間関係の強化に役立っているのである。

(「日本的コミュニケーションと人間関係」『日本人の人間関係辞典』講

談社) 注釈

1. ホンネ・タテマエ: 真心话和面子上、原則上的话。为了不伤和气,隐瞒真心话只说一 些好听的话是日本人交际中十分常见的現象。 2. 内輪言語: 内部一团体。在同一集団、组织等的内部,彼此关系较熟十分了解,不需要客 套即宜接进人正题,话语简洁,用词较少就可以沟通。 3. ウチ・ソト: 这是支撑日本社会的人际关系的一对重要概念。人们按照各自所属的团体 刻分内部与外部。同一个家庭、同一个公司、同一所学校等等,都可以成为判断内部与外部的标准。 4. 茶の間的人問関係: 起居室人际关系。这里指日本人在同一集団内彼此关系密切,合作默契交流起来像一家人一样不需要过多的语言。

言葉の使い方 1、しだいに

・ 彼の作った会社は初めは順調だったが、しだいに経営が苦しくなってきた。 ・ 今年に入ってから輸入量はしだいに増えてきた。

・ 義務教育とともに、標準語の普及もしだいに進み、階級による言語の位相差

は少なくなっていった。 ・ 平安時代から鎌倉・室町へかけて、書き言葉は話し言葉からしだいに分離し

ていった。 2、込み入る

・ 電話では込み入った相談はできないので、私の家まで来てください。 ・ 北京の路地を散歩したが、道が込み入っていて迷子になりそうだった。 ・ 先生は難解な込み入った文章を、とてもわかりやすく解釈してくれた。 ・ 講演会で話が込み入ってくると、居眠りを始める人もいた。 3、いっそう

・ より美しくなりたければ、教養の面でもいっそうの努力が必要だ。 ・ 台風の接近につれ、風雨がいっそう強くなってきた。 ・ よりいっそうのご活躍を期待しております。

・ よりいっそう遠くの景色を見ようと思って、一つ階段を上った。 4、一応

・ 熱はたいしたことはありませんが、一応注射を打っておきましょう。 ・ 雨になるかもしれないから一応傘を持っていこう。 ・ この本は一応全部読んでおいてください。 ・ おっしゃることは一応ごもっともです。 5、つり合い

・ 凧のしっぽは左右のつり合いが悪いとうまく揚がらない。 ・ 彼の両親は全くつり合いの取れた夫婦で、互いに支え合っていた。 ・ 周囲の風景とのつり合いがすばらしい建物なので、写真に撮る人が多い。 ・ 背広とのつり合いを考えたら、別のネクタイのほうがいいと思うよ。 6、いわば

・ そんな商売に君が手を出すなんて、いわばお金を捨てるようなものじゃない

か。 ・ これは、いわば現代の源氏物語とでもいったような小説だ。

・ 「酒の才カナ」は、「電球のたま」と言うのと同じようなことで、いわば重

言である。 ・ コンピュータ・ネットワークは、いわば脳神経のように地球上に張り巡らさ

れている。 ・ 彼女の家は石造りの洋館で、いわばドイツのお城のようだった曲 7、なんとなく

・ この犬はこのごろなんとなく元気がないようだ。

・ なんとなく一向こうから来る人を見ていたら、その人が私を見てにっこり笑

った。 ・ 今日は9月9日だ。ひとり異郷にいると、なんとなく兄弟たちのことがしの

ばれる。

・ なんとなく旅に出たくなって、列車に乗ってしまいました。 ・ A:彼のこと、どうして好きなの?

B:なんとなくとしか言えないわ。

表現と文型 1、役割を演じる

芝居の中で、割り当てられた役を扮するという意味。転じて、割り当てられた役目を果たすという意味を表す。

・ それぞれが自分の役割をきちんと演じなかったら劇は成功しない。 ・ 難しければ難しいほど、役割を演じたあとの満足感は大きい。 ・ 明日、私が演じる重大な役割のことを思うと、なかなか眠れなかった。 ・ 蜜蜂たちの行動を見ていると、彼らも演じる役割は決まっているようだ。 2、~に欠けている

性質に足りないところがあり、不十分である意。

・ あの人は常識に欠けている。

・ 判断力に欠けている人と碁を打つと、いらいらさせられる。 ・ 論理に欠けている話は説得力が弱い。

・ 彼女は記憶力は抜群なんだけど、探求力に欠けている。 3、~と(は)反対に 「とは逆に」という意味。

・ 姉は友達と騒ぐのが好きだが、私は姉と反対に静かに音楽でも聴いているほ

うが好きだ。 ・ 私の部屋は道路に面して日当たりがいいが、それとは反対に妹の部屋は、静

かだけれど日当たりが悪い。

・ 山口さんが晩年いい作品を残したのと反対に、若い時に賞をとった川村さん

はその後ぱっとしなかった。 ・ 弟が有名になっていくのとは反対に、兄の人気は衰えてきた。 4、~にあたって(は)

物事の重要な時期に何かする場合に特に使う表現。

・ 開会にあたってひとことご挨拶を申し上げます。

・ 試験を行うにあたって、不正行為がないように注意してください。 ・ 試合に臨むにあたって、対戦相手の弱点を徹底的に研究した。

・ お嬢さんを結婚させるにあたって、お父様のお気持ちはいかがでしたか。 5、~ら見れば

判断や意見をする時の立場を表すのに用いる。「から見ると」「から見たら」とも言う。

・ 外国人から見れば、日本の社会はまだ閉鎖的だ。 ・ イスラム教から見れば、それはおかしな考え方だ。

・ 子どもから見れば、大人はいったい何をしているんだ、ということになるん

だろうね。 ・ 私の立場から見ると、それは楽観的過ぎると言わざるを得ない。 6、だからこそ

理由を強調するときに用いる。相手の発言を理由として自分の主張を言い表すことが多い。文末に「のだ」を伴うとが多い。

・ 私ほど彼女の幸せを願っている者はいない。だからこそ、あの時あえて身を

引いたのだ。 ・ 僕はもともと君には、あの仕事は無理だと思っていた。だからこそ、就職す

るとき反対したんだよ。 ・ A:高齢化社会が急速に進んでるね。

B:だからこそ、今すぐ老人医療の見直しを迫られているんだよ。

・ A:最近この辺で空き巣が増えているそうですね。

B:だからこそ、このマンションにも防犯ベルをつけることになったんです。

練習問題

1.本文を読んで、次の質問に答えなさい。

(1)日本人の「あいさつとマナー」の特徴を挙げなさい。 (2)日本人の「身振り・しぐさ・表情」の特徴を挙げなさい。 (3)日本人のコミュニケーションの特徴を簡単にまとめなさい。

(4)「日本的人間関係の使いわけのテクニック」について、自分の考えをまとめなさ

い。

(5)中国と日本のコミュニケーション及び人間関係を比較しなさい。

4.次の文の( )のことばと同じ意味の使われ方をしているものはどれか、~二中から一つずつ選べなさい。

(1)……限りのある中での生き方を探るというものである。 a.できる限りの努力はした。あとは結果を待つだけだ。 b.このクラブのメンバーでない限り、参加はできません。

c.私の聞いている限りでは、大統領の到着は1日遅れるということだ。 d.宇宙には限りない魅力がある。

(2)若い世代では、それが次第に簡略になってきたが、…… a.子供は育て方次第で、良くも悪くもなる。 b.あちらへ着き次第、お電話をします。

c.今後ともよろしくご指導くださいますようお願い申し上げる次第でございます。

d.老の人口は次第に増加する傾向にある。

(3)コミュニケーション関係で、一応タテマエを世間的な人間関係の保持に用いながら… …

a.念のために、一応調べてみてください。

b.雨になるかもしれないから一応傘を持っていこう。

c.たいしたことはありませんが、一応注射をしておきましょう。 d.君の言うことは一応分かるけれど僕には僕の言い分があるんだよ。 (4)1970年代になってこの無限の神話は崩れかけた。 a.道で見知らぬ人に話しかけられてびっくりした。 b.おじいさんは晩ご飯を食べかけて、眠ってしまった。

c.一生懸命勉強したのにテストの成績がよくなかったから、彼女は自信を失いかけた。

d.娘は学校へ行きかけて忘れ物に気づき、あわてて戻ってきた。 (5)……お見合いの場合に、両家のつり合いという、いわばタテマエが重く見られ、……

a.そのことについて、みなさんと話し合ってから、意見をまとめる。 b.彼女が着ている服はいかにも彼女らしいやさしい色合いだった。 c.この服はあなたによく似合いますね。 d.弁護士の中で女性の割合が小さい。

5.次の文の にはどんなどんな言葉を入れたらよいか、

(1)私は昔から機械類にさわるのが苦手だ。だから今でもコンピューターも使えない

という 。 a.わけだ b.はずだ c.べきだ d.ものだ

(2)頼み方 あの人もこの仕事を引き受けてくれるかもしれない。

a.次第に b.次第も c.次第では d.次第には (3)テーブルの上に置いた読み の本を母が片付けてしまった。

a.ながら b.終わり c.かけ d.始め (4)私の立場 、その見通しは楽観的すぎると言わざるをえません。

a.からみれば b.からすれば c.のことだから d.のことでも (5)病気の悪化は一応治まった みえるが、まだまだ安心はできない。

a.かのうちに b.かのように c.ようにして d.ままにして

(6)高齢化社会が急速に進んでいる。 今すぐ老人医療の見直しをやらなけれ

ばならないんだよ。

a.だからさえ b.だからこそ c.なんとなく d.いずれにしても (7)担当の者と相談した 、改めてご返事させていただきます。

a.うえに b.からは c.うえで d.以上は

(8)新しい生活を始めるに 、何といっても親の援助がなくてはならない。

a.あっては b.あたっては c.対しては d.関しては (9)彼の説明は説得力に 。

a.関している b.あたっている c.及んでいる d.欠けている (1O)僕は田中君のようなまじめな努力家とは んだ。

a.比べるわけではない b.比べるはずではない c.比べることはない d.比べものにならない

練習問題の解答

1.本文を読んで、次の質問に答えなさい。

(1)(略)(ポイント:礼儀正しい、相手のプライバシーを干渉しない、本音) (2)たとえば、茶席での立ち居ふるまいに見られるように、最も極端なコントロール

を要 求する主と客の人間関係が、微細なルールにしたがって表現される。 (3)「ホンネ」よりも「タテマエ」のコミュニケーションによって、人間関係を表面

的に ムーズなものにすることに努力が集中されていることである

(4)(略)(ポイント:本文中は「一応タテマエを世間的な人間関係の保持に用いながら、重大な決定にあたっては、ことばにあらわさないホンネという誠意を見せあう」と言っている) (5)(略)(ポイント:中国人のほうはより直接的に、日本人のほうはより間接的に自分の意思を表す) 3.次の文の のことばと同じ意味の使われ方をしているものはどれか、a~dの中から一つずつ選びなさい。

(1)d (2)d (3)d (4)c (5)a

4.次の文 のにはどんなことばを入れたらよいか、a~dから最も適当なものを一つ選びなさい。

(1)a (2)c (3)c (4)c (5)a (6)b (7)c (8)b (9)d (10)d

甘えの 構造

居 健郎

現代の青年は、価値観が問題とならない限り、古い世代と和合するが、いったん価値観が問題となると、古い世代と鋭く対立する。であればこそ、彼らは両親の中でも、(1)母親とは親密直関係を続けるのであろう。もっとも彼らは、社会的な価値観を通常代表する父親とも、家庭の中にあってはあまり対立することがないようである。それというのも価値観について子供を教育しようとする父親が、昨今は極めて稀になっているためであろう。これら父親たちも内心では疎外感に悩み、現代文明の危機を肌で感じている。したがって子供を教育するどころではないのであろうが、しかしその彼らも社会の中ではその属する体制なり組織を防衛する立場におかれている。そこで

現代の(a)( )はもっぱら公の場で、体制対反体制という形で進行することになる、と考えられるのである。

(A)( )、ここで一つ奇妙なことは、この現代の世代間葛藤ないし断絶が、先に述べたごとく主として価値観をめぐって起きていると考えられるにもかかわらず、争われている価値観の相違が必ずしも明らかではないことである。まず古い世代が古い価値を信じているとは限らない。むしろ彼らの多くは懐疑的である。かといって新しい世代が新しい価値観を提供しているのでもない。すると今日の世代間葛藤は、価値観をめぐって起きているということはできても、価値観自体が争点になっているということはできなくなる。

(B)( )、何のために新しい世代は古い世代を攻撃するかというと、そうすることによって古い世代に本音を吐かせようとしているのだと解される一面がある。結局新しい世代は、それによって自分たちが生きてゆくことができる価値観が欲しいのである。(C)( )それが古い世代によって提供されていないことに苛立つので

ある。それは確かに(2)一種の甘えであるということができるであろう。

(「父なき社会」による『甘えの構造』第五章 甘えと現代杜会 弘

文社) 練習問題

1.空欄(A)・(B)・(C)を補うのに最も適切なものを次の中から選びなさい。 (A)a.だから b.それに c.ところで d.ただし (B)a.では b.結局 c.いわば d.要するに (C)a.さらに b.そして c.また d.しかし

2.空欄(a)にはどんなことばが入るか、次の中から最も適切なものを選びなさい。 a.価値観の問題 b.若い世代の甘え c.世代間葛藤 d.他者への依存願望

3.下線部の「母親とは親密な関係を続けるのであろう」のように言えるのはなぜか、次の中から最も適切な理由説明を選びなさい。

a.母親離れしたくないという親への依存願望を持っているから。

b.父親とは違って、母親とは明確な価値観の対立がなく、和合できるから。 c.父親とは違って、母親は子供の親への依存欲求を敏感に感じることができるから。

d.子供は親への愛を求めて「甘える」のに対して、親の方はかわいがることによって「甘やかす」という関係が存在しているから。

4.下線部(2)で「一種の甘え」とあるが、どういうことが「甘え」なのか、次の中から最も適切なものを選びなさい。

a.古い世代を攻撃し、本音を吐かせることによって、若い世代が生きる価値観を安易に古い世代に求めようとしていること

b.本音を吐かせることによって、若い世代が親の愛に依存する感情を表現しようとしていること。

c.古い世代と和合し、本音を吐かせることによって、若い世代は古い世代の価値観に依存すること。

d.古い世代を攻撃し、本音を吐かせることによって、若い世代は自分で生きていくのに必要な価値観を見つけること。 5.本文の要約を1OO字以内で書きなさい。 正解

1.(a)c. (B)a. (c)b. 2.c. 3.b. 4.a.

5.世代間断絶というが、それは公の場における価値観の対立という形で現れる。しかし、その価値観の争点はあいまいで、それは、むしろ、若い世代が古い世代に生きる価値観を求めている一種の甘えなポーズと言える。(98字)

チャレンジ2

日本人の「二重人格」

古田 暁

日本人の性格、国民性を説明するのに、ホンネとタテマエという対立概念がよく使われる。ホンネとは本当の音色、まことの音色というのが原義で、ここから、本心からいうことばとか本当の気持、「マコト心」を指すことばである。

これに対してタテマエとは、漢字では建前あるいは立前と書き、本来的なこととしてすでに決まっている方針、「オモテ看板」として人に示す思想である。 この二つの対立概念が使われるのは、人が表面上述べる理由がその本当の意図、動機と矛盾する状況である。日本は本来全会一致を旨とし、人間関係では調和、集団の連帯を尊重する社会である。自己の心情を吐露するというよりは、相手の一挙手一投足を注意深く観察して、なるべく他者との間であつれきが生じないように、発言をセーブする傾向が強い。ただ、全会一致という社会のタテマエに公然と刃向かったり挑戦したりしない限りは、内心で世間の行き方と違うホンネの意見や感情を抱くことは一向に構わない。

ホンネとタテマエを指して、日本人には「二重性格」があると西洋でよく非難される。この非難は必ずしも当たっていない。タテマエだけの杜会は硬直化するし、反対にホンネだけに則って動く社会はバラバラに瓦解してしまう。社会が正常に機能するには、両者のバランスが必要である。

(「異文化と人間関係」による『異文化コミュニケーションキーワード』第六章 有斐閣) 練習問題

1.ここで言っているホンネについて、簡単に説明しなさい。 2.ここで言っているタテマエについて、簡単に説明しなさい。

3.日本社会について、筆者はどういう社会だと言っているか、考えなさい。 4.ホンネの気持ちを抱くのは、どういう状況下でか、考えなさい。 5.筆者は日本人の「二重人格」について、何と言っているか、答えなさい。

正解

1.ホンネとは本当に思っている気持ちのことを言う。

2.タテマエとは、本当はそう思っていないが、そのようにした方がよいだろうと考えて、人に示す気持ちを言う。

3.日本は、全会一致を最も大切にして人間関係では調和、集団の連帯を尊重し、なるべく他者との間で問題を起こさないように心がける社会である。

4.全会一致という社会のタテマエに公然と対立する言動をとらない限り、内心でホンネを抱いて、自分の気持ちのバランスをとるのは当然、自由である

5.ホンネとタテマエを指して、日本人には「二重性格」があると西洋でよく非難される。この非難は必ずしも当たっていない。タテマエだけの社会は硬直化するし、反対にホンネだけに則って動く社会はバラバラに瓦解してしまう。社会が正常に機能するには、両者のバランスが必要である。 コラム

日本人の国民性

1.本人が何人か集まると、例えば、年齢とか社会的地位など何らかの基準により互いの序列が意識され、それにより行動様式も影響を受ける。また、日本語は敬語が非常に発達しているが、これらは日本人が上下関係を重視することによるものである。 2.欧米人は自分の意思や思想を直接相手にぶつけて強く自已主張するのに対して、日本人は相手の気持ちや立場を察して、それも考慮に入れて発言したり行動したりする傾向が強い。 3.日本人は人間と自然との調和を尊重する。建築や庭園の様式でも、日本では自然をそのまま生かして素材としていこうと努める。

因篇幅问题不能全部显示,请点此查看更多更全内容